こんにちは。
ハルです!
今回は寿命が短く卵~成虫までのサイクルが早いクワガタに特に起こりやすい羽化ズレについて紹介します。特に以前に投稿したことのあるメタリフェルホソアカクワガタなどは羽化ずれの代表格なのでメタリフェルなどの寿命が短い、サイクルが早いクワガタを飼っている場合は是非参考にして下さい。
ここでは以前に紹介したメタリフェルを例にとって紹介します。
羽化ズレとは?
羽化ずれとは♂と♀を飼育している時にクワガタの場合、大抵は体の小さい♀の方が♂より先に羽化し、後から♂が成虫になって♂が成熟してから先に羽化した♀と交配させることがほとんどだと思うのですがメタリフェルの場合は成虫になってからの寿命が短いので先に羽化した♀が♂が成虫になる前に死んでしまい、ペアリングさせることができなくなることです。
私がメタリフェルの幼虫だけを購入したみたいに幼虫だけを購入した方や1ペアの成虫を購入してそこから幼虫を取ってブリードされた方、つまり孵化した時期がほとんど同じ個体を飼育している方は注意が必要です。
羽化ずれを起こしやすいクワガタの条件
・寿命が短い
・♂が大型になる(♀に対して♂が極端に大きい)
今説明したように羽化ズレというものは次世代の個体をブリードする際にとても大きな影響を及ぼしてしまいます。
「次世代はもうブリードしないよ」という方は羽化ズレを気にする必要はないのですが「次世代もブリードするよ」という方は特にメタリフェルなどのクワガタに関しては対策を練らないといけないのでここからは対策を見ていきましょう。
羽化ズレの対策
羽化ズレはいくつかの方法で対策することができます。今回メタリフェルを飼育した際、私は対策する前に蛹になってしまいましたが皆さんはしっかり対策してブリードを楽しみましょう。
羽化ズレの対策1 ♀と♂の飼育温度を変える
♂と♀の飼育場所を変えて♀の方が♂より温度が低くなるように飼育して♀の幼虫期間を長くして♂と♀の羽化ズレを防ぐ方法です。
この方法が孵化時期の同じ個体を飼育する際に羽化ズレを防ぐ上で1番確実な方法です。
ただ、この方法のデメリットは♀の温度を低くしてズレを防ぐ場合は大丈夫ですが、逆に♂の飼育温度を高くして♀に合わせると小型の♂しか羽化しなくなってしまうことです。
つまり、♂のサイズを狙いたい場合は♂の温度を下げる必要があるので残念ながらこの方法は使えません。
この方法を使って♂のサイズも狙いながら累代もしたいという方は累代用の♂とサイズを狙うオスを別々の温度で飼育しましょう
飼育温度を変える時はワインセラーを使いましょう。
羽化ズレの対策2 そもそも孵化時期の異なる個体をブリードする
次に紹介するのはたくさん飼育している方向けの方法です。
兄弟間や孵化時期の同じ個体だけのブリードを続けていると血が濃くなり、近交弱勢を引き起こしてしまうため羽化ズレも防ぎつつ、血の入れ替えもできるこの方法は1番自然に近くてとてもメリットの大きいやり方です。
あえてデメリットを上げるとしてもたくさん飼育する必要があるのでスペースを取るというデメリット程度です。
羽化ズレの対策3 その他の方法
これまで紹介した2つの方法の他にもいくつか方法があるので紹介したいと思います。
・多頭飼いをする
・なるべく♀をそっとしておき♀を延命する
・菌糸ビンとマット飼育を♂と♀で分ける
多頭飼いをする
クワガタの幼虫は1匹ずつ別々のケースで飼育するのが普通なのですが、クワガタは周りのクワガタが蛹になり始めると自分も蛹になり始めるという性質があるそうなのでその性質を利用してあえて同じケースで飼育することで羽化ズレの対策をするという方法です。
なるべく♀をそっとしておき♀を延命する
なるべく♀を低温で刺激を与えないように飼育することで♀の寿命が縮まないようにして遅れて羽化してくる♂が成熟するまで♀を延命することが羽化ズレ対策として有効です。
菌糸ビンとマット飼育を♂と♀で分ける
菌糸ビンで飼育できるクワガタにしか使えない方法ですが、菌糸ビン飼育は成長が早く、マット飼育は成長が遅いのでその成長の違いを羽化ズレ対策として利用する方法です。
思いついたはいいのですが菌糸ビン飼育は暴れが起こることもあり、マット飼育との成長の差も羽化ズレの対策ができるほどではないかもしれないのであくまでもこんな対策はどうかなという私の考えです。
最後に
今回は羽化ズレについて紹介しました。メタリフェルなどのクワガタは羽化ズレの対策を行わないと累代できなくなってしまうのでこれらのクワガタを飼育している方は是非今回の記事を参考にして羽化ズレの対策を行い、一緒にブリードを楽しんでいきましょう。
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