こんにちは。
ハルです!
今回はクワガタ・カブトムシを購入する際に目にするWDやCBF1などの表記の意味を初心者様向けに用語解説しようと思います。
新しい趣味や分野に足を踏み入れる時には最初に必ずその分野の用語を知るところから入ると思うし、こんな感じで購入の際に「ん?」となる表記や専門用語はたくさんあると思うのでこの用語も意味が分からないなどの疑問がある方は是非コメント欄などで教えて下さいね。
コメントして下さればその内容の記事をアップします!
WDやCBF1などの謎の英語!累代表記とは?
今回解説するのはタイトルにも入っている累代表記です。
よく累代はCBF1ですなどの表記をヤフオクや専門店のラベルなどで見ることがあると思います。
これはその個体が今までどのように交配されてきたのかを知るための大切な表記ですのでクワガタ・カブトムシを購入する時には確認しておきたい項目の1つです。
もちろん専門店の表記は信用できますがヤフオクなどの素人の表記は間違っている可能性がないとは言えませんが…
クワガタ・カブトムシを飼育するときにみんな体が大きな個体、ハサミが太い個体、綺麗な個体が欲しいと思うはずです。
そう思った時の次世代の後輩の組み合わせでエサの状態や育て方でもちろん大きく変わりますが、小さい個体×小さい個体よりも大きな個体×大きな個体はやはり大きな個体が生まれやすいです。
なのでみんな大きな個体×大きな個体、綺麗な個体×綺麗な個体で交配をさせます。
その時に1番手に入りやすい優秀な個体は同じ親から大量に生まれてくる子供たちですよね。だから兄弟同士で交配させる。
このように同じ♀から取れた兄弟同士で交配させることをインラインブリードと言います。
インラインブリード…同じ♀から取れた個体(兄弟)を交配させること
アウトラインブリード…違う♀から取れた個体を交配させること
インブリード・アウトブリードについてもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
クワガタ・カブトムシやメダカなど生き物を飼育してこなかった方にとっては兄弟同士を交配させるというのは慣れない考え方だとは思いますが、生き物の飼育ではよく行われる話なのです。
でも兄弟間の交配をやりすぎると近交弱勢という問題が発生します。
近交弱勢に関してはこちらの記事で紹介しています。
クワガタ・カブトムシ飼育で近交弱勢が起こると羽化してくる個体が♀、もしくは♂に偏る、♀が産卵を全くしない、産卵数が減る、顎が曲がる、羽パカ、体に凹凸が多いなど羽化不全が多くなる、突然死や病気などで★になる個体が増える、見ただけで他の個体と明らかに違うほど普段から弱弱しいなどの問題が発生してしまいます。
なので累代表記を正しく読めるということはこの個体は今何世代兄弟間での交配を重ねてきたのかを知ることができるのでこのような問題を回避することが出来るのです。
そろそろ累代表記を読めるようになりたいと思えてもらえたと思うのでこれからその表記の意味を1つずつ丁寧に解説しますよ!
WDやF0の表記の意味は?解説!
まずは累代:WDやF0と書かれている時の意味を紹介します。
ただその前に1つ知っておいて欲しいのは累代表記には明確な決まりが無く、専門店や個人ごとで多少表記に違いがあることもあります。
ここではオンラインショップharuで使用している表記を紹介したいと思います。
多分ほとんど他のお店と違いはありませんが他の専門店で違う表記を見つけた場合はその専門店さんに直接確認してみて下さい。
WDというのは「WILD」の略です。ワイルドつまり野生の個体と言うことです。
F0というのは野生の幼虫を羽化させた個体の表記などで使用されることが多いですがあまり見ない表記なので野生個体=WDと書かれていると思ってください。
WD…野生の個体
F0…野生の幼虫を飼育させて羽化させた個体(WDだと思ってもらえるとOK)
野生の個体ということはほぼ確実に近交弱勢の心配がないなどのたくさんのメリットもあるのでまとめて紹介したいと思います。
WD個体を購入するメリット・デメリット
WD個体を購入するメリットはたくさんありますがもちろん多少のデメリットもあるのでしっかり理解しましょう。
まずメリットの1つ目は先ほどチラッと言いましたが近交弱勢の心配がありません。
広大な広さを誇る野外で何世代も兄弟が出会い交配するとは考えにくいので近交弱勢の心配は必要ないです。
他にもメリットとしてWDの♀は野生で交尾済みの可能性が高いです。
つまり♂とわざわざ交配させなくても直接産卵セットに入れるだけで産卵してくれる可能性が高いです。
このように野外採集の♀が既に交尾済みのことを持ち腹と言います
逆にデメリットとしてはいつ羽化したか分からないので寿命が近い可能性があることです。
WD個体を購入するメリット
・近交弱勢の心配がない
・♀の場合は野外で交尾を済ませている可能性が高い
WD個体を購入するデメリット
・いつ羽化したか分からないので寿命が近い可能性がある
あとはメリットなのかデメリットなのか分かりませんが外国産の珍しいクワガタ・カブトムシなどはWDの方が飼育物よりも貴重なので高値で取引される傾向があります。
WF1の表記の意味は?解説!
さて次に解説するのはWF1です。
これは先ほど紹介したWDのWの部分が残っているので分かりやすいかもしれませんがWDの個体を飼育下で羽化させた個体の表記になります。
WF1は同じ産地だけど別血統、つまり血の繋がりはない個体同士の交配から生まれた子を指します。WDの♀から取れた個体もWF1になります。
少しややこしいのがWD×飼育個体の組み合わせはWF1ではなくCBF1です。
WF1…同じ産地・別血統のWD×WDの子供、もしくは野外採集の♀を♂と交配させることなく持ち腹で産卵させた個体
※WD×飼育個体の子供はWF1ではなくCBF1です
WF1個体を購入するメリット・デメリット
先ほどのWDに似たメリットとして近交弱勢の心配がないというのがまずは大きいと思います。
そしてWDの個体よりも人間やゼリーや菌糸ビンなどの人間が作ったエサに対しての慣れがあるのもメリットではあると思います。
WF1個体を購入するメリット
・近交弱勢の心配がない
・人間や人工的なエサに対して慣れがある
・WDと違い羽化日も分かる
WF1個体を購入するデメリット
思いつきません
CBF1の表記の意味は?解説!
次に解説するのは先ほども少し出てきたCBF1の表記の意味です。
同じ産地の個体で別血統の個体の子供をCBF1と表記します。
WF1との違いはWD×WDの子供ではないという点です。
組み合わせとしてはWD×CBF~やCBF~×CBF~の子供などです。
CBF1…同じ産地・別血統の個体同士の子供
WD×CBF~の組み合わせの子供はここになります
ただ単にF1と表記する店もありますがCBF1と同じ意味だと思ってもらって大丈夫です
CBF1個体を購入するメリット・デメリット
基本的にF1とついている個体は同じ産地・別血統同士の組み合わせなので近交弱勢の心配はありません。
CBF1個体を購入するメリット
・近交弱勢の心配がない
・人間や人工的なエサに対して慣れがある
・WDと違い羽化日も分かる
CBF1個体を購入するデメリット
思いつきません
CBF2,F3,F4などCBF1以降の表記の意味は?解説!
同じ産地・同じ血統の個体の子供をCBF2と言います。同じ血統と言うのはつまり兄弟間での交配ということです。
組み合わせとしてはCBF1×CBF1です。
CBF3以降はさらに世代を重ねたものです。
CBF2…同じ産地・同血統の個体同士の子供
世代を重ねれば重ねるほどCBF3やCBF4のように数字が増えていく
CBF2個体を購入するメリット・デメリット
ここからは数字が増えれば増えるほど近交弱勢の心配が増えていきます。個人的にはF5以降になると目に見える形で影響が出始めると感じています。
でもその分累代を重ねているのでホワイトアイやギネス級の大きさを誇っているなど良い形質を持っていることも多いです。
CBF2個体を購入するメリット
・良い形質を持っている場合が多い(有名血統など)
・人間や人工的なエサに対して慣れがある
・WDと違い羽化日も分かる
CBF2個体を購入するデメリット
・近交弱勢の心配がある
例外!表記がCBのみの場合の意味!
ヤフオクなどたまに表記がCBのみで後ろにF1などの表記が書かれていない場合がありますがこの場合は何世代目か不明の場合です。
CB…同じ産地の個体同士の組み合わせだけど別血統との掛け合わせなのか同血統同士の組み合わせなのかなどの何回累代を重ねたのか不明な場合
最後に
クワガタ・カブトムシを購入する際に意味の分からない用語の中でも今回は累代表記に絞って解説しました。
まさか累代表記の解説がここまで長くなると思いませんでしたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。
累代障害以外にも専門用語や飼育方法・飼育日記など様々な情報を書いていますので是非他の記事もご覧下さい。
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